東京地歴探訪

東京近辺の旧町名を紹介します

(50)[北多摩郡久留米町]浅間町

東京都北多摩郡久留米町浅間町(センゲンチョウ)

【廃止年】1970年

【変遷】

【現在の町名】東久留米市浅間町

【雑記】
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たった4年しか存在しなかったレア町名です。どうして残っていたのか不思議でたまりません。駐車場の外壁にぽつんと残っていました。

左上に書いてある、今は無き北多摩郡。府中から清瀬あたりまでという広範囲を郡域としていましたが、「久留米町」が市政施行開始した1970年に北多摩郡は消滅しました。なぜ「久留米市」ではなく「東久留米市」になったのか、理由は九州にすでに「久留米市」があったからだそう。それで駅名から名前をとって東久留米市にしたそう。めっちゃ離れてる市に忖度したのね。また琺瑯看板の広告主の「サンヨードライセンター」は見つからず。「ひばり丘駅踏切」ってパルコ前の踏切かな?

(49)[浦和市]岸町(1~7丁目)

埼玉県浦和市岸町(キシチョウ)

【廃止年】2001年

【変遷】

【現在の町名】さいたま市浦和区岸町1~7

【雑記】
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ありましたよ、街区表示板が!!

草に覆われていて「浦和市」は見えにくいですが、最下部の「Urawa City」ははっきり見えますね。この時の街区表示板に英語表記があったのか!というのが一番の驚きです。地元の練馬区は英語表記なんて無いのに、浦和市では2001年以前には英語表記をしていたのか。負けた。

保谷市のように、広告付街区表示板の場合は自治体が消えても街区表示板が残る例がありますが、広告のない普通の街区表示板で残っているのは極めて稀です。普通ならシールで「さいたま市」と上書きされますもの。

岸町内には旧社格が「県社」だった調神社(つきじんじゃ)があります。「ツキ」に掛けて狛犬ならぬ「狛ウサギ」がいるみたいですよ!

(48)[鳩ヶ谷市]南(1~8丁目)

埼玉県鳩ヶ谷市(ミナミ)

【廃止年】2011年

【変遷】

【現在の町名】川口市南鳩ヶ谷1~8丁目

【雑記】

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普通市町村合併してもほとんど町名変わらないから旧町名探しでは面白くない部類なんですが、鳩ヶ谷市の場合は違いました。鳩ヶ谷市には本町、南、緑町というありきたりで、川口市にも既に存在した町名があったのです!そこでその3地区は前か後ろに鳩ヶ谷の文字を冠したわけです。おお!これでちゃんと旧町名として紹介できる!

そんな訳で来ました南鳩ヶ谷。鳩ヶ谷市南だった時代に出来たセブンイレブンは「鳩ヶ谷南店」となっていて、現行町名の「南鳩ヶ谷」に反抗したかのようになっていますね。地名の由来は分かりませんが、「南」は鳩ヶ谷市の南だから、「鳩ヶ谷南」ではなく「南鳩ヶ谷」になったのは埼玉高速鉄道線の駅名が由来なのではないでしょうか。

(訪問 2020/8/29)

(47)[杉並区]住吉町

東京都杉並区住吉町

【丁目・大字】なし

【廃止年】1963年

【変遷】

  • 1932年 東京市杉並區住吉町
  • 1943年 東京都杉並区住吉町
  • 1963年 住居表示実施により消滅

【現在の町名】下井草、井草、上井草

【雑記】


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地名の由来は分かりませんが、住吉明神か住み良い町かのどちらかでしょう。町内に住吉公園ってのがありますが、杉並区公式サイトによると1975年開園なので、住吉町が廃止になった後の開園ですね。なので当時からの住吉町の名残は表札だけということです。

(46)[北区]赤羽町(1~5丁目)

東京都北区赤羽

【廃止年】1971年

【変遷】

【現在の町名】赤羽、桐ヶ丘、赤羽台、赤羽西、岩淵町、赤羽南の各一部

【雑記】


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赤羽町はめちゃくちゃ分割されたみたいですね。撮影場所は赤羽です。赤羽の由来は諸説あり、赤土の崖地を意味する「赤埴(アカハニ)」だったり、朱鷺の朱い羽が土地を染めたとか。赤羽はたしかに崖があり、関東ローム層の地域なので、アカハニがアカバネになった説を信じたい。朱鷺のはゆめがあるけども!

(45)[北足立郡新座町]大字片山(字天沼)

埼玉縣北足立郡新座町大字片山字天沼

【廃止年】1970年

【小字】天沼

【変遷】

  • 1955年 新座町片山字天沼が成立。
  • 1970年 新座町が新座市になる。
  • (1972年 住居表示実施により大字片山廃止)

【現在】埼玉県新座市

【発見日】2021/3/4、2021/3/5

【雑記】


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「縣」って旧字体だからもしかして戦前!?なんて淡い期待ははずれ、1955年~1970年のものみたいです。かつての片山はだいぶ広い範囲を占めていたと聞いたことはありましたが、栄も昔は片山だったんですね。小字の「天沼」は、今も西武バスの「天沼マーケット」というバス停に見られますが、他には見たことがないです。

ちなみに、北足立郡と名乗っているのは今は伊奈町だけです。かつては北は埼玉行田、南は東京保谷という広大な範囲でした。北足立郡があるということは南足立郡もありました。今の東京都足立区(柳原を除く)全域です。北に対して南の小ささな!

この表札を見つけたあとネットサーフィンしてみたのですが、どうやらこれとは別に「埼玉縣北足立郡新座町片山字天沼」が残っている場所があるらしいです。まじかよ。

 

(翌日)

ありましたよォ!!もうひとつの天沼!!


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こっちはしっかりと「大字片山」と書かれていますね。そして「縣」が旧字体

 

とりあえず見つけられてよかった!

(44)[北足立郡新座町]大字片山《イントロダクション》

大字片山イントロダクション》

埼玉県北足立郡新座町大字片山

【廃止年】1970年(新座町廃止)

【変遷】

  • 1955年 北足立郡新座町大字片山
  • 1970年 新座市大字片山
  • 1971~74年 住居表示実施により廃止

【現在の町名】片山1~3、栗原1~6、栄1~5、池田1~5、道場1~2、野寺1~5、堀ノ内1~3、馬場1~4など

【雑記】

伊興町のときみたいに、大字片山イントロダクションと題しましたが、片山に小字を付した表札を見つけたので、いきなり小字表札の紹介にいく前に「大字片山」を語りたかったので書きました。


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大字片山は、かつてはとんでもなく広大な町域でした。今の新座市片山はほんの一部です。

【小字】

  • 天沼
  • 馬場
  • 堀之内
  • 池田
  • 池田上
  • 栗原
  • 一両山
  • 又六
  • 浅間
  • 野寺上

︎︎                     ︎︎など

【住居表示実施時期と現在の町名】

(全て新座市になった後なので、新座町時代には住居表示実施はしていない)

1971/12/1 栄

1972/7/1 片山、野寺、道場、栗原

1973/7/1 池田、石神、堀ノ内

1974/8/1 馬場

 

Wikipediaにも情報が少なくて訳分からん!

とりあえず地図やWikipediaを見比べながら自分なりにまとめただけなので、小字に関しては間違いがあるかもしれません。