東京地歴探訪

東京近辺の旧町名を紹介します

(65)[杉並区]大宮前(1~6丁目)

東京都杉並区大宮前

【消滅】1969年

【変遷】

  • 1932年 東京市杉並區大宮前
  • 1943年 東京都杉並区大宮前
  • 1969年 住居表示実施により消滅

【現在の町名】宮前、高井戸東、西荻南

【雑記】


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写真のものは、現在は人の住んでいないアパートに残っていました。

大宮前は現在、「宮前」「西荻南」などになっています。現行町名の宮前の由来は大宮前の略称です。

「大宮前」といえば、西荻南のホーロー看板を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし残念ながら今はありません。建物の所有者の方いわく、私の訪問日の前日に撤去されたらしいのです。どうやらホーロー看板を欲しいと名乗ってきた方が居たからあげてしまったそうです。無念。

でも、大宮前というのはまだご老人方の記憶に残っているらしく、ホーロー看板の元所有者やその方の知り合いの方は全員旧町名の地番をおぼえているそう。僕に「私は大宮前6丁目○○番なのよ〜」と次次と言ってきましたが、平成生まれの僕にはなんのこっちゃだったので申し訳ないです。

実は杉並区には住居表示実施前に「大宮前」と「大宮町」が一緒に存在していた時期があります。距離が離れているので、やはり由来は異なり、それぞれ町内の神社が由来です。似たようなのがあると紛らわしいってこともあってか、住居表示実施前の「大宮前」時代にも学校名などに「宮前」という文字が見られます。杉並区は昔から紛らわしいものは略すの好きなのね。

 


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ちなみにバス停には何事もないかのように旧町名が書かれていました。